今まで、日本ユニセフ協会の活動について調べてきたので、こちらでは日本ユニセフ協会の歴史についても調べてみたいと思います。日本ユニセフ協会の歴史は約60年と長く、誕生することになった要因までさかのぼると、1949年となります。
当初はユニセフに寄せられるお礼状などの整理のために集まったボランティアグループの活動でしたが、その協力活動も終了する際に引き続きユニセフに貢献をし続けたいという思いから、1950年に任意団体として日本ユニセフ協会が設立され、1955年に財団法人に改組する事が決定、財団法人日本ユニセフ協会を設立することになりました。
日本ユニセフ協会の子ども支援
その後、早い段階で全国的に子どもの支援を積極的に行うようになり、例えば離島に住む児童に対するミルク給食の支援をする等、そのほかにもいろいろな活動を頻繁に行っていたようです。
また、「ユニセフと私たち」などの広報用のパンフレットを数万部作成して配布し、日本ユニセフ協会の認知度の向上や活動内容の周知に成功していったとの事です。
設立からそれほど期間が経っていないにもかかわらずあっという間に認知されるようになったのは、設立の理由(子どもの支援)という内容に共感する人が多かったからでしょう。
その後、1960年代には、ユニセフ協力募金への参加校が初めて1万校を超えたり、1970年代には、年間募金額が初めて1億円を超える等、協力募金の輪がより広がりを見せていきました。
日本ユニセフ協会 募金活動により拡大・成長
1980年代になるとより日本ユニセフ協会の活動規模はさらに大きくなり、日本ユニセフ協会による募金活動で得られた金額は7億円を突破し、より質が高くて規模の大きな支援の取り組みが加速することになります。
「アフリカ飢餓ユニセフ救援募金」も始まり、特にアフリカで飢餓で苦しんでいる子どもにスポットライトを当てた施策もしました。アフリカでの活動をただ単に行うだけではなくて、日本で普通に暮らしている人に対しても世界の子どもの現状をより深く伝えることができるようになりました。
「子どものための世界サミット」
1990年代になると「子どものための世界サミット」が開催され、「子どもの生存、保護および発達に関する世界宣言」および「1990年代における子どもの生存、保護および発達に関する世界宣言を実施するための行動計画」を採択しました。ユニセフはこの宣言と行動計画に定める目標の実現を目指し、活動を行っていく事になります。
それに伴ってたくさんの人が日本ユニセフ協会の活動を理解し、募金の在り方が変わるなど、設立以後の重要な転換期となりました。ついに1999年には日本ユニセフ協会の拠出額が世界の民間部門の中で最高額となったそうです。
日本ユニセフ協会が行うキャンペーン
そして、2000年代になると、子どもの買春防止のためのアドボカシー活動や、子どもとエイズ問題に関するキャンペーンなど、多方面で活動を行うようになりました。また、2011年には東日本大震災に関する支援活動に取り組み、同年日本ユニセフ協会が公益財団法人となりました。
あまり歴史まで調べる人はいないかもしれませんね…。でも、活動内容だけではなく、その背景や歴史も知ることで、より日本ユニセフ協会について理解できたのかもしれません。